椅子の修理、ガスシリンダーの交換・外し方

昇降装置(ガスシリンダー)が故障した時の対処法について

椅子のガスシリンダーが経年劣化で空気が抜けてしまうと、勝手に椅子が沈むようになってしまいます。そこで対策として「シリンダーが故障したら割りばしで補強しよう!」といった情報がWEB上にたくさんありますが、おすすめできません。
理由として
@通常はこのように座面とシリンダーと脚がはまっています。そして椅子を使用して体重をかければしっかりとはまっていく設計となっているわけです。
Aシリンダーがしっかりはまっていれば割りばしで補強したさいに、割りばしは圧縮力のみを負担するため大丈夫でしょう。
Bしかしシリンダー自体に圧縮力がかからなくなっているため、何度も座りなおしたりする振動でシリンダーが座面から外れて、下がってしまう可能性があります。そうなると割りばしに水平方向の力が加わり座ったときに、割りばしが折れて転倒してしまうでしょう。
ゆえに割りばし補強は応急手当であり解決とはいいがたいです。これは割りばしのみならず、塩ビ管やら金具での補強も同じ問題を孕んでいます。

ガスシリンダーの外し方

ガスシリンダーは体重を支える大事な部品ですので、壊れたら新しいものに交換しましょう。2000円〜5000円くらいで売っています。
そこで問題となるのが古い壊れたシリンダーの外し方です。
このWEBサイトにたどり着い方は様々な方法を試したでしょう。よく言われている外し方は以下の通り
・ゴムハンマーで叩く
・潤滑剤を塗布する
・バーナーなどであぶる
でもこれらの方法って実際難しいんですよね。バーナーなんて一般家庭にないですし、そもそもシリンダーを熱するのは危険です。潤滑剤を塗布しようがしまいがハンマーで叩かなきゃいけないわけですが、すごくうるさいです。数回で外れればいいですが、10回も叩いて外れないと音が気になって叩けないです。お隣さんから苦情が来ます。

そもそもなんで外れないかというとものすごく単純です。
「シリンダーの摩擦力>ハンマーの力」だから。全体重を載せてはめ込んだシリンダーを、腕とハンマーで外すのはかなり難しいです(当然全体重以上の力でハンマーで叩けば取れます)。コツコツと小さくたたいて緩めていく方法もありますが、これも騒音の点で一般家庭では無理。
つまり求められる解決方法は静かで体重以上の力をかけられる方法なわけで、私がとった方法はこれ。

ボルトの軸力でシリンダーを抜きました。
必要なものはワイヤー・金具・ターンバックル・スペーサー(木片)・モンキーレンチ。全部ホームセンターで買えます。
ワイヤーは脚に外れないようにセットし、それぞれを軽くガムテープで仮止めし、ターンバックルを締めあげていくだけです。簡単に1000kg〜2000kg程度の力をかけられますので、シリンダーはあっさり外れます。金具、ターンバックル、ワイヤーは十分強いものを使いましょう。

記事を書いた日2020年7月

文責 ellery459

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